卒乳する時期によってはミルクが必要?!卒乳したのになぜ?

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卒乳というと、「もう母乳もミルクも不要」だと思ってしまいますよね。
でも、卒乳の時期によっては、母乳を与えないのであればミルクが必要なんです。

「え?どうして?!」と思う方もいらっしゃるでしょう。
卒乳時期がいつだとミルクが必要で、いつだと不要なのでしょうか。

そのことについて、ミルクが必要な理由とミルクの目安量も合わせてお話しましょう。
フォローアップミルクのことも気になる時期と合致しますので、一緒に説明します。

ミルクが必要になるのはいつの卒乳?

卒乳は、赤ちゃんが自然に母乳を飲まなくなることをいいますが、それがいつになるのかはわかりません。
赤ちゃんが突然に母乳を飲まなくなることもありますし、なんとなく授乳回数が減ってきてある日母乳を欲しがらなくなることもあります。

そのときに、まだ離乳が完了していないとミルクが必要になるのです。

一般的に、離乳が完了するのは1歳から1歳半と考えられています。

赤ちゃんの食事に関しては個人差が大きいので、食べる量や食べる回数の他に、体調や成長発達についても考慮する必要があります。

1歳未満だとミルクが必要だと思っておいたほうがいいですね。

ミルクが必要な理由

なぜ離乳が完了していないとミルクが必要なのかというと、赤ちゃんの栄養が足りなくなるかるからなのです。

1歳から1歳半の子どもの食事と母乳・ミルクのバランスは、おおよそ下の表のようになっています。

月齢
食事の回数
母乳・ミルクの割合

5-6ヶ月
1回
80%

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7-8ヶ月
2回
60%

9-11ヶ月
3回
40%

12-18ヶ月
3回とおやつ1回
20%

生後7-8ヶ月の赤ちゃんは2回食になりますが、まだ60%ほどは母乳かミルクからの栄養が必要です。

卒乳することによって母乳を与えなくなり、ミルクもないとなると健康や成長発達に影響する可能性があります。
ですので、母乳がなければミルクでの栄養補給が必要になるというわけです。

1歳を過ぎても離乳食の進み具合が遅い、食べる量や回数が少ないということであれば、ミルクを与えたほうが良いでしょう。

ミルクの必要量

では、次にどれくらいの母乳やミルクの量が必要なのかと思いますよね。

離乳食を1回食べている5-6ヶ月の赤ちゃんの場合は、80%が母乳かミルクから栄養を摂っていいるとされています。
ほとんどの栄養は、母乳かミルクですね。

この頃は、離乳食の他に欲しいだけ母乳を飲ませても良いとされています。
ミルクの場合は、飲む回数や量があまり減らず、これまでとほぼ同じということもあります。

でも、2回から3回食をしっかり食べるようになると、ミルクの回数や量が減り、母乳の場合も飲む回数が減ったと感じるかもしれませんね。
この頃になると、自然に母乳やミルクをそれほど欲しがらなくなる赤ちゃんもいます。

上の表をご覧のように、9-11ヶ月でも40%は母乳かミルクからの栄養が必要です。
まだ食べられない食材も多い1歳前後は、卒乳したら離乳食を食べていてもそれだけでは栄養が足りないのです。

おおよそのミルクの目安量

離乳食を始める頃には、1日に約1000mlを飲めるようになっています。

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1回のミルクが200mlだとすると、「1日1回離乳食を食べている場合は200mlを4回」「1日2回の離乳食を食べている場合は200mlを3回」というようにミルクを与えていくと良いでしょう。

ただこれは目安ですので、1回量や回数がこれに合わないこともあるかもしれません。
離乳食の後すぐにミルクを欲しがることもありますので、臨機応変に考えてくださいね。

卒乳の日は、いきなり来るかもしれません。
離乳が完了する時期までは、ミルクを与えるようするといいですね。

フォローアップミルク

フォローアップミルクについて、お話しておきましょう。

よく「赤ちゃんが9ヶ月になったらフォーアップミルクをあげるのですよね」とご相談を頂くことがあります。
そのときにお答えするのが、「必ず必要なものではないですよ」ということです。

なぜかというと、フォローアップミルクは、離乳食で不足する栄養成分を補うことを目的に成分組成を調整した補完食品だからです。
牛乳の代用品として欠点を補い、この時期に適した食品の一つとして作られていますが、母乳やミルクの代用品にはなりません。

ですから、離乳食がまだ十分に進んでいないうちに、母乳やミルクをフォローアップミルクに変えるのは間違いなんです。

また、フォローアップミルクのほうが、普通のミルクよりも栄養があるのではないかと思っている方も多くいらっしゃいます。
フォローアップミルクは、たんぱく質、カルシウムの他に、鉄欠乏を予防するためのミルクとして鉄分が強化され、鉄分の吸収を促進する働きを持つビタミンCが増量添加されています。

でも、普通のミルクの方が全体的な栄養バランスとしては優れていますので、それをフォローアップミルクにかえると栄養が足りなくなってしまうのです。
フォローアップミルクは、離乳完了後に牛乳だけでは鉄分が不足してくるような子どもに、牛乳の代用品として使用することには適していますが、一般的には必ずしも必要なミルクではないと考えられています。

まとめ

離乳完了前に卒乳した場合、ミルクが必要になることがわかって頂けたのではないかと思います。

卒乳後には、どれくらいのミルクの量が必要なのか、ご説明しました目安や赤ちゃんの食欲を参考にしてくださいね。

あくまで目安ですので、赤ちゃんの様子を見て柔軟に対応するようにしましょう。

また、よくどうやって与えようかと迷うフォローアップミルクは、必ずしもみんなに必要なものではありません。

必要かどうかは、専門家に相談するといいですね。

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