ズキズキ?チクチク?授乳期の胸の痛みの原因と対処方法について
授乳中、「胸が痛い」とご相談を受けることが何度もあります。 「胸が硬くてズキズキ痛い」「乳頭がヒリヒリ痛い」「授乳していると反対側がチクチクする」など、訴えは様々です。 このように、授乳中に胸の痛みを感じる方はたくさんいらっしゃるでしょう。でも、その原因が何かわからないと対処方法に困りますね。ここでは、授乳中の胸の痛みの原因やその対処方法について、わかりやすくお話します。 うっ積状態 原因 産後3日前後に胸が痛む原因として、母乳のうっ積が考えられます。 胸が温かくなって張り始め、だんだん痛みが出てくることが多いです。 これは、乳房の中の乳腺細胞が、血液中のタンパク質などの必要な栄養素を細胞内に取り込み、母乳を作っているところでこのような変化が起こるとされています。 中には、乳房がガチガチになって、乳房の中に石が入っているのではないかと思うほど硬く痛くなる方がいらっしゃいます。 でも、これはほとんどが生理的な範囲ですので、それほど心配はいりません。 対処方法 授乳する 赤ちゃんが欲しがるときには、授乳しましょう。 胸が痛いからと言って、そのままにしておくとどんどん痛くなってきます。 うっ積状態になるのは、産後の日数が浅く入院中のことが多いため、スタッフにどうしたらいいか相談できるといいですね。 搾乳 うっ積状態のときには、手でポタポタと母乳を搾るのが良いでしょう。 搾乳器を使うと、乳房への刺激が強かったり余計に痛くなったりすることがあります。 軽く動かす 乳房全体を軽く動かしながら、授乳や搾乳ができると少しは母乳が出やすいかもしれません。 動かすと痛いと思いますので加減しながら行い、無理しないようにしましょう。 冷やす 眠れないほど乳房が痛いときには、冷やすと少し痛みが軽くなります。 保冷剤をハンカチやタオルで覆って、冷やすことができるといいですね。 でも、身体が冷えて寒くなってしまうほど無理に冷やさないようにしましょう。 時々、「乳房をキャベツで冷やしましょう」とアドバイスを受ける方がいらっしゃるようですが、キャベツを選ぶメリットはありません。 なぜならば、菌が付着していて感染の可能性がありますし、保冷剤など他に冷やす手段があるからです。 「キャベツ湿布」は、昔は行われていた方法ですが、現在は野菜に付着する菌で感染のリスクも考えられるため、行われなくなりました。 キャベツが冷たくなくなった後の匂いが、鼻について離れないという声もお聞きします。 家にある保冷剤やタオルなどで冷やしましょう。…