授乳していると、どちらか片方だけの胸が張ってくることがあります。
しばらく続く場合や、すぐに治まる場合、そのうちに両方の乳房の大きさが違ってくることもあります。
なぜ片方だけの胸が張ってしまうのか気になりますね。
乳房の大きさが違ってくる場合は、「このままだとどうしよう・・・」と不安になることでしょう。

ここでは、片方の胸だけが張る原因とその対処方法をお伝えします。

片方の胸だけが張る原因

胸が片方だけ張る原因は、赤ちゃんが乳頭を吸う刺激で張る場合、乳腺炎を起こしている場合などが考えられます。

一つずつ見てみましょう。

片方の乳房からよく飲む

片方の乳房から時間をかけて飲んだり、その乳房の授乳回数が多かったりすると、乳房の張りが出てくることがあります。
なぜそうなるかといいますと、赤ちゃんがその乳房から母乳が飲みやすかったり、母乳がたくさん出たりすることによって飲み方に違いが出てくると考えられます。
そうなると、よく飲む方の乳房へのホルモンの分泌が良くなり、その分母乳が作られます。
そして、たくさん出るから赤ちゃんがよく吸い付いて、またホルモンがたくさん出て・・・ということを繰り返している場合があります。

授乳中に片方の胸だけが張るのはどうして?対処方法は? image 1

しかし、特に乳房に痛みが出ることもなく、授乳した後は柔らかい乳房に戻っていれば問題ありません。
あまりの飲まない方の乳房も、特に痛みやしこりがなければ大丈夫です。

母乳がたまりやすい

片方の乳房に母乳がたまりやすくなっていることもあります。
乳腺が細かったり乳腺がつまりかけていたりすると、片方の乳房だけが張ってきます。
母乳がたまったままで出ないでいると、乳房が硬くなったり痛くなったりすることがありますので注意が必要です。

乳腺炎を起こしている

乳腺炎を起こしていることもあります。
乳腺炎は、片方の乳房だけなることが多いものです。
乳房が張るだけでなく、痛みや発赤、発熱がある場合は要注意です。

対処方法

片方だけの乳房が張ってくるときの対処方法をお伝えします。

あまり飲まない方から飲ませる

どちらか一方だけの乳房の授乳回数や時間が多くて胸が張っている場合、反対側の乳房の張りがあまりないこともあります。
そのようなときには、あまり飲まない方の乳房から授乳してみましょう。
そうしても、赤ちゃんはすぐに自分の好きな方の乳房から飲みたいと意思表示するかもしれません。
あまりにもぐずる場合は、好きな乳房から母乳を与え、終わったらまたあまり飲まない方の乳房を吸わせてみてください。

授乳中に片方の胸だけが張るのはどうして?対処方法は? image 2

また、頻回授乳の場合、あまり飲まない方の乳房を中心にちょこちょこ飲ませてみましょう。そうすると、結果的に授乳回数や授乳時間が増えて、あまり飲まなかった方の乳房もホルモンの影響を受け、もう一方の乳房と同じようになる可能性があります。
乳房の大きさに違いが出てきた場合も試してみましょう。

搾乳する

授乳後も乳房の張りが引かない場合は、搾乳をしてみましょう。
飲みにくかったり、母乳が出にくくなっていたりする可能性があります。
そのまま放置していると、乳房が硬くなったり痛みが出てきたりするかもしれません。
搾乳する場合は、手でも搾乳器でもどちらでも大丈夫です。
乳腺炎のときも赤ちゃんが飲まない場合は、搾乳が必要です。

そのときにたまっている母乳は、随時出しておかないとどんどんたまって張りが強くなってきます。
赤ちゃんが乳房に吸い付かず、乳房の張りが痛くて自分で搾乳できないときは、助産師に相談しましょう。
マッサージをしてほぐしてくれるでしょう。

自然に任せても良い

乳腺炎でもなく、母乳が出にくいわけでもない場合、自然に任せていても大丈夫です。
ただ単に、片方の乳房の張りがあるだけで、授乳後には張りがなくなるのであれば、問題ありません。
左右の乳房の大きさや母乳の分泌量に差がある方は結構いらっしゃいます。

もしかしたら、よりたくさん飲む方の乳房が大きくなり、左右の乳房の大きさが違ってくることもありますが、断乳・卒乳後にはもとに戻ることが多いものです。

まとめ

胸が片方だけ張る原因とその対処方法をお伝えしました。
原因は色々ありますが、乳腺炎などのトラブルではない場合も多いものです。
赤ちゃんは、どちらか一方の乳房から母乳を飲むことを好むことがあります。
機嫌がいいときや頻繁に欲しがるときに、あまり好きではない方の乳房から飲ませるようにしてみてください。

成功したりしなかったりと、赤ちゃんは気まぐれなことがありますので、根気よく試してみることが大切です。
授乳中には、様々な症状が出るものです。
不安になったり、どうしたらよいか対処方法がわからないことがあったら、助産師に相談してみてくださいね。