産後クライシスをご存知でしょうか?産後、夫婦間の中が悪くなってしまう産後クライシスが深刻になると離婚してしまうことになりかねません。産後クライシスの原因と予防策をご紹介するので、参考にしてみてくださいね。
産後クライシスとは?
産後クライシスは、2012年にNHKが提唱した造語です。産後2年から3年以内に夫婦間の愛情が冷めてしまうことを意味しています。夫婦間の愛情が冷めて大きな溝ができてしまい、夫婦仲が改善されずに離婚になる場合もあるようです。産後うつは精神的不安定になって発症する病気ですが、産後クライシスは単に「夫婦仲が悪くなる」ことを指します。
産後クライシスの原因
睡眠不足、ホルモンバランスの崩れ、夫の育児不参加、育児への不安などが原因とされています。自分だけが頑張っているという状況に不満がたまって、夫にイライラをぶつけて夫婦仲が悪くなるケースも多いようです。
産後クライシスの予防策
1.産後の生活を共有する
夫婦仲が悪くなってしまう産後クライシスは、夫婦間の認識の違いからも起きます。女性は10カ月の妊娠期間中から母親としての自覚が芽生えますが、男性は出産後に一緒に暮らすようになって初めて父親としての自覚が出ることが一般的でしょう。ですが、出産後に少しずつ自覚が芽生えるのでは遅いなと思ってしまうのが本音ですよね。
私は里帰り出産する予定がありませんでした。一人目だったので、出産後すぐに夫婦で育児ができるように、産後の生活を予想して、誰が何をするのか家事や育児の分担を決めていました。妊娠中は私が家事のほとんどをやっていましたが、出産後はそうもいきません。そもそも産後は家事をきちんとできないだろうと考えて、産後の家事は最低限まで減らして、育児も分担しました。
親などのサポートなく夫婦2人で育児していくので、産後1カ月は料理をしなくていい(夫が買ってくる)、掃除もしなくていいことにしました。できるときにはやるけど、無理してやらないということを夫婦で確認しました。
出産後は赤ちゃんの生活リズムに合わせて暮らさなければならないこと、出産前と出産後の生活の違いなどを前もって共有しておくと、出産後は今までと同じではいられないと夫も自覚してくれるかもしれません。妊娠中から出産後の生活がイメージし、分担などをざっくりと決めておくと妻の負担だけが増えることを防ぐことができます。
2.やってほしいことを夫に伝える
「私ばかり大変で、夫は何もしてくれない!」と思う女性は多いですよね。男性は「具体的にこうしてほしい」と言わないと行動してくれません。中には気持ちを察して行動してくれる男性もいますが、一般的な男性は「具体的に言われなければやらない」人が多いです。ですので、やってほしいことがあったら具体的に伝えるのが一番です。
私も、「寝不足で倒れそうだから3時間寝かせて」と言ったり、「私が離乳食を作るから、オムツを変えて、食事の椅子を準備しておいて」など、「自分は○○するのに、○○時間がかかる。その間に、○○してほしい」など具体的な数字と行動を説明すると夫も納得していろいろとやってくれるようになりました。「やってほしいのにな」とモヤモヤしているだけでは精神的に疲れてしまうので、具体的にお願いするのがおすすめです。
3.里帰りしない
産後は自分の体もつらいし、赤ちゃんのお世話も大変なので里帰り出産する人も多いと思います。ですが、産後夫婦仲が極端に悪くなった周りの話を聞くと、「里帰りから帰ったら夫がなにもできなくてイライラする」という人が多いのです。
里帰り出産すると夫が赤ちゃんと接する時間はごくわずか。里帰り出産した期間分、夫と妻には育児のブランクができてしまい、父親の自覚も芽生えにくいです。なので、妻が里帰り出産から帰ってきても、育児の即戦力にはならないことが多いのです。特に一人目なら、親になるのは母親も父親も初めて。二人ともが初めての体験をお互いに試行錯誤しながらやることで絆が深くなると思います。
夫の勤務状態や体調によって難しい場合を除いて、基本は夫婦二人で子育てを頑張り、たまに自分の親や夫の親に来てもらうというのが理想のような気がします。
私の場合は、里帰りできない状況だったので夫婦2人で頑張ろうと妊娠中から話していました。結果的に、出産直後から夫と協力して試行錯誤しながら育児ができたことで、より絆が深まったと感じています。これは夫が家事全般でき、体力もあり、積極的にやろう、やれないこともやってみようという性格だというのは大きいかもしれません。
「産後の性格イメージを共有できない」、「やってほしいことを伝えてもやってくれない」という場合は、夫に期待するだけ疲れるので、夫以外に助けを求めるほうが精神的には楽だと思います。家事も育児もしない、夫は出産前と変わらない生活をし、変わらない家事を求めてくるという場合は、産後クライシスではなく夫に問題があるので精神的、体力的に追い込まれる前に離婚を考えたほうがいいでしょう。
産後クライシスを予防しよう
産後クライシスは誰にでも起こりうるものです。ですが、妊娠中から産後の生活を夫婦で共有したり、できるだけ夫婦2人が主体となって育児をすると、産後クライシスを予防でき、夫婦間の絆も深まるかもしれませんね。