母乳が大好きな赤ちゃんがいる方にとって、卒乳をすることは大きな関心ごとですね。
卒乳するときにトラブルにならないか、うまく卒乳してくれるかなど不安もあると思います。
ここでは、胸が張らないように進めていける卒乳方法とは、どのようなものなのかをお話しましょう。
卒乳する時期
純粋な意味での卒乳は、赤ちゃんが自然に母乳を飲まなくなる時期を待つのですが、計画的に進める卒乳は、お母さんが決めることになります。
それには、「そろそろ卒乳したい」という思いだったり、「保育園に行くからそれまでに卒乳したい」「次の赤ちゃんが欲しいので卒乳を考えている」という理由があったりすると思います。
理由に合わせて卒乳する時期を決めて、卒乳を進めていっても赤ちゃんがそれに抵抗することがないのであれば、卒乳するのにちょうど良い時期だったと考えてもいいでしょう。
1日の授乳回数
卒乳しようとするときの1日の授乳回数は、様々だと思います。
赤ちゃんが飲んでいるのが母乳だけかミルクと母乳の両方かにもよります。
1日の母乳を飲む回数が少ないとその分早く授乳回数を減らすことができ、卒乳に持っていけますが、母乳を飲む回数が多いとそれだけ時間がかかるでしょう。
余裕を持って、1ヶ月ほど前から準備しておくといいですね。
授乳回数を減らす
卒乳を完了したいと考える時期に合わせて、赤ちゃんにできる限り負担にならないように、少しずつ母乳を与える回数を減らしていきます。
2-3日に1回ほどのペースで授乳回数を減らしていってみましょう。
うまくいかないこともある
順調に母乳を与える回数が減らせていけば良いのですが、うまくいかないこともあります。
1日の母乳の回数が減っても、また増えることもあるでしょう。
そんなときには、また減らすようにしていけば良いのです。
授乳回数が減ったり増えたりしながら進んでいくこともあります。
赤ちゃんが母乳に固執するようであれば、今は卒乳の時期ではないのかもしれません。
時期を考え直すことができるのであれば、それも一つの方法です。
それでも、卒乳を進めていかなければならない方もいらっしゃるでしょう。
そうすると、最後は少し強引かもしれませんが、この日と決めて母乳を卒業することになりますね。
部分卒乳という考え方
たとえば、保育園に入る前に卒乳しておきたいと考えている方に向けてですが、部分的に卒乳するという考え方もあります。
母乳を飲む回数が1日に2-3回などと少なくなっているのであれば、保育園に行っている間は母乳を欲しがらずに過ごせることがあります。
保育園では、家と異なる遊びや環境がありますので、良い刺激を受けて遊びに夢中になる可能性がありますので、完全に卒乳していなくても大丈夫かもしません。
この場合は、保育園から帰ってきたら母乳を欲しがりますが、そのくらいのペースなら母乳を与えることができて、卒乳までしなくても良いという考えであれば、部分的な卒乳という形でしばらく過ごすのも良いかもしれませんね。
赤ちゃんの様子や自分の仕事の都合などを考え合わせていきましょう。
母乳最後の日を決める
1日に1回の母乳回数になったら、いつで最後にするのかを決めるのですが、言い聞かせたり母乳を飲むのは終わりよという意味の絵を書いたりして、準備をするといいですね。
最終的に、その日は卒乳の理由に合わせてお母さんが決めることになると思います。
「1日1回の授乳になった後に母乳は終わり」とすると、ほとんど母乳は作られませんので、胸が張って苦しい思いをすることは少ないのです。
半日ほど乳房の刺激がないと、ホルモンの分泌も少なくなり、乳房はそれほど反応しないものです。
赤ちゃんの準備
赤ちゃんは、1歳以降で離乳食を3回しっかりと食べているようなら、ミルクは必要ありません。
でも、1歳未満で離乳食もまだ3回ともしっかりと食べなていないようであれば、栄養が十分でないことが多いためミルクを与える必要があります。
また、母乳を飲むよりも集中できることがあれば、なお良いですね。
外遊びや様々な刺激など、日々の冒険も多くなることでしょう。
赤ちゃんの母乳以外の安全基地を作ってあげましょう。
安全基地と言っても特別なことではありません。
抱きしめたり言葉掛けをしたり、スキンシップなどの赤ちゃんとの関わりの中で、赤ちゃんが安心できるようにしてあげらればいいのです。
卒乳後の乳房のケア
ここでお話しする乳房のケアは、助産師が行う乳房もマッサージだけではなく、自分でできるケアも含まれています。
卒乳後の基本的な乳房ケアは以下の通りです。
- できるだけ乳房を触らない
- しっかりと乳房をサポートするブラジャーをつける
- 念の為、卒乳の日は乳房を冷やしておく
母乳を与えるのをやめてから乳房の張りを感じなければ、何も乳房のケアはいりません。
乳房を刺激しない方が良いので、違和感がなければそのまま様子を見ましょう。
もし、乳房の張りや違和感がある場合は、母乳を搾り出した後に保冷剤を何かにくるんで胸に当てて1-2時間ほど冷やしておきましょう。
冷やすことは、搾乳した乳房への刺激を鎮める効果があります。
でも、寒くなるようなら、無理をして冷やす必要はありません。
卒乳後に1-2回の搾乳しても乳房の張りや違和感がなくならない場合は、助産師に相談するのが良いでしょう。
また、しっかりと乳房をサポートできるブラジャーをつけておくのも良いことです。
それで、乳房に何も感じなくなるようならば、基本的に助産師が行う乳房マッサージは不要です。
古い母乳が残ったり、卒乳後の乳房マッサージをしなければ乳がんになったりすることはありません。
最後に乳房の状態が大丈夫かどうか確認をしたいのであれば、助産師に相談しましょう。
乳房のマッサージを受けておきたいのであれば、それでも構いません。
乳房に悪影響を及ぼすようなことはありません。
まとめ
胸が張らない卒乳の準備や方法と乳房のケアをお伝えしました。
お母さんが卒乳を計画していても、赤ちゃんの様子によってはうまく進まないことがあります。
「うまくいかないこともあって当たり前」という気持ちを持って、もう一度時期を見直したり、妥協策を見つけたりして卒乳を進めていけるといいですね。
乳房の状態が良くなかったり、自分で卒乳を進めるのが不安な場合は、助産師に相談するようにしましょう。