ぐびぐびとおっぱいに吸い付く我が子は本当に愛らしい。泣きじゃくったり、げっぷをさせてあげたり、最初の3ヶ月は目が離せないほど大変だったけど、今となってはその全てが可愛いらしく感じます。ようやく歯が出てきたころ、事件が起きました。「痛い!」赤ちゃんが私の乳首を噛んだのです!
乳首が傷つく2つの原因
赤ちゃんは生後10ヶ月くらいになると上の歯と下の歯が生えてきます。この時期から赤ちゃんがママの乳首を噛んで傷つけてしまうことがあります。赤ちゃんには悪い気はないのはわかりますが、授乳中もシャワーを浴びるときも、ひどいときには空気に触れるだけでママは乳首の傷の痛みに泣きそうになってしまいます。
可愛い我が子がしたことだからといって、痛みに耐えながら授乳を続けているママもいます。しかし、根本的な原因を解決して、ママも赤ちゃんもストレスなく授乳していくことが大切です。
おっぱいの吸わせ方が間違っている
http://fumidasu-ippo.seesaa.net/、おっぱいの耳寄り情報_No.2
赤ちゃんは当然のことながら、正しいおっぱいの吸い方を知りません。本能的に吸い付いています。画像のように浅く吸い付いている状態だと、乳首のみに吸い付いており、赤ちゃんの歯や吸い付きが乳首に集中してしまい、乳首は傷ついてしまいます。
おっぱいの正しい吸わせ方はあひる口で吸わせることです。赤ちゃんのお口は小さいため上手く吸い付きにくいですが、乳首のみではなく、乳輪まで深く吸わせてあげることがポイントです。
おっぱいをおしゃぷり代わりにしている
母乳を飲んでいるように見えても、赤ちゃんはおっぱいを加えながら遊んでいることがあります。遊び飲みといわれるこの赤ちゃんの行動は、授乳時間があまりに長かったり、授乳に集中してないときは遊び飲みをしているかもしれません。
このときに乳首を噛んでいるようなら、きちんとしたしつけが必要です。乳首を噛む痛さから、「キャー」と高い声をママが出すと、赤ちゃんはママが喜んでいると勘違いします。乳首を噛んだときは、すぐにおっぱいから離したり、低い声で叱ることが大切です。
乳首の傷が痛むときは無理をしなくてもいい
ママの乳首がこれ以上傷つくことがないように、赤ちゃんが乳首を噛む原因を追求して、改善していきましょう。でも、今まさに乳首に傷があるとなると、歯を食いしばりながら行う授乳は本当に辛いものですよね。可愛い我が子のために我慢するのも愛情ですが、赤ちゃんもママに無理してほしいとは思っていません。
乳首の傷が痛いときはミルクを飲ませる
日本にはなぜか、母乳神話というものが存在します。ミルクはだめだと、母親としてなっていない、だと。しかし、それは偏った考えです。ママと子の愛情はそんなもので引き裂かれるものではありません。
赤ちゃんはママが大好きです。ママのいろんな表情や態度を赤ちゃんは感じ取っています。ママの辛い顔は赤ちゃんも見たくありません。
ママの笑顔がより多く見せられるのなら、乳首の傷が痛むときは思い切ってミルクにするべきです。
乳頭保護器を使う
乳頭保護器とはママのおっぱいを保護しながら授乳できるシリコン製のニップルのようなものです。直に乳首を吸ってもらうほうが乳腺が開き母乳の出も良くなりますが、乳頭保護器の場合は刺激が弱いため母乳が増えない方もいるそうです。乳頭保護器を使用する場合は母乳を出すためのマッサージを並行して行うといいでしょう。
乳首の傷に効く薬
乳首の傷が痛むときはミルクや乳頭保護器に頼ることも大切です。できれば、早く乳首の傷を直して、正しいおっぱいの吸わせ方を覚えてもらい、授乳してきたいですよね。乳首の傷に効く薬が市販で売られています。
ランシノー
ランシノーは羊の油からできています。これを傷口に塗り、ラップで傷口を覆います。ラップで覆うことで浸透性と保湿性を高めながら効いていくので翌日は改善していることもあります。病院で処方される軟膏やワセリン、同じく動物の油かなる馬油なども効果は期待できますが、ランシノーのほうが優れているようです。お肌に合わないこともありますので、まずは少量から試して見てください。
母乳のみで育てるほうが少数派という事実
赤ちゃんへの授乳はママと赤ちゃんの最大のスキンシップです。自分の身体から出る母乳で赤ちゃんを育て上げることは素晴らしいことです。しかし、母乳育児に固執することはありません。母乳神話を意識する方もいますが、事実、昔から完全母乳育児の方のほうが少ないのです。
生後三ヶ月の乳児に対する栄養方法
年代
母乳栄養
混合栄養
人工栄養
昭和60年
39.5%
32.0%
28.5%
平成7年
38.1%
34.8%
27.1%
平成17年
38.0%
41.0%
21.0%
注釈:母乳栄養は母乳のみ、混合栄養は母乳とミルク、人工栄養はミルクのみを与える栄養方として記載
「授乳に関する現状」、厚生労働省
大切なことは、どれだけママの笑顔を見せられるかです。母乳だろうがミルクだろうが栄養方法に愛情の優劣はありません。
乳首の傷が痛むママは傷が痛むときだけでも、どうか安心してミルクにしてみませんか?
- 乳首の傷