産後うつという言葉をご存知でしょうか?産後うつは出産した女性なら誰もが発症の可能性がある病気です。産後うつの症状や原因、「産後うつかな?」と感じたときに参考にしてほしい産後うつ対策法をご紹介します。
産後の症状
産後うつは、産後に発症する精神障害です。疲れているのに眠れない、食欲がない、赤ちゃんをかわいいと思えないなどの症状が2週間以上続くと産後うつを発症している可能性が高いため医療機関の受診をおすすめします。
産後うつになる原因
産後うつになる大きな原因はストレスと睡眠不足いわれています。
出産や初めての育児に対するストレス、自分ではコントロールできない赤ちゃんに合わせた生活へのストレスが積み重なると産後うつを発症する原因となります。また、周囲のサポートがほとんどなく育児をしている場合、慢性的な睡眠不足となります。睡眠がとれないと体力も精神力も十分に回復しないので、産後うつの発症確立が高くなってしまうのです。
産後うつになった人は、「まさか、私が産後うつになるなんて」と思うことが多いようです。自分では「産後うつになるわけがない」と思っていても、気づいたら重症化してしまっているということもあります。重症化してしまうと赤ちゃんのお世話どころか、布団から出ることができないということにもなりかねません。産後うつかなと思ったら実践していただきたい対策法をご紹介します。
産後うつ対策
産後うつかも、と思ったときの3つの対処法産後うつかも、と思ったときの3つの対処法
1.家事は最小限
家事は必要最低限にし、体を休めることを優先しましょう。食事は総菜でもいいですし、出前でもいいのです。最近は栄養バランスが整っている宅配弁当もあるので、そういったサービスを使うのもいいですね。掃除も毎日しなくても生活に問題はないので、頑張ってする必要はないです。里帰り出産なら家事は家族にお願いし、里帰り出産でないなら産後1カ月だけでも家事の外注サービスをお願いするといいかもしれません。
私の場合、出産後に産院から自宅に帰った日から、ふらつき、吐き気、体に力が入らないなどの不調がありました。大人のための食事は作らなくてもいいけれど、赤ちゃんのお世話は体調が悪くてもやらなければなりません。フラフラしながらも授乳、おむつ替えなどをしていた記憶があります。
料理ができる体調ではなかったので、食事は夫が買ってきた冷凍食品や総菜や弁当で済ませていました。掃除は1カ月以上できていなかったと思いますが、体調が悪いときに無理する必要はないと割り切っていました。
2.人に頼る
産後は3時間ごとの授乳、オムツ替えなど休む暇もなくやることが多いですよね。「オムツ替えは母親でなくてもできるけど、母乳だと母親だけしか授乳できない」と頑張りがちです。ですが、前もって搾乳して冷凍しておけば、母親でなくても授乳することはできます。
私は里帰りせず、夫側の両親も私側の両親にも頼ることができなかったので、産後は夫と二人でなんとか頑張りました。でも、頼れる身内がいれば頼りたかったなというのが正直なところです。頼れる人がいるなら、積極的に頼りましょう!
頼れる人に赤ちゃんのお世話をお願いして、睡眠をとったり、リフレッシュのために外出などしましょう。一人になる時間は本当に重要です。家族に頼れない場合は、産院の助産師さん、市の保健師さんなどに相談してみましょう。他にも、ファミリーサポート、ベビーシッターなど頼れる方法はあります。
私が出産した産院では、有料でしたが退院後も再度入院して赤ちゃんを見てくれる産後ケアサポートがありました。通院型と宿泊型があり、条件に該当する人が利用できるサービスでした。こういった産後ケアは各市町村で制度がある場合もあるので確認してみて下さい。
近くに頼れる身内がいない場合は、「いざとなったら、ここに頼る!」という場所を決めておくだけでも心に余裕ができますよ。
3.病院を受診する
家事を最低限にしたり、人に頼ったりしても精神的に不安定だったり、産後うつの症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。「産後うつかな?」と思ったら心療内科や精神科の受診がおすすめですが、精神疾患系の病院は予約制の場所が多いです。
私も、「もしかしたら、産後うつかもしれない」と思ったときに心療内科に電話をしてみたのですが、予約が取れるのが早くても3週間後ということで、「今」症状を軽くしたい私にとってはハードルが高いものでした。
赤ちゃんを連れて行くのも大変だと思ったので、近くの内科に相談をしに行きました。内科ではストレス性の過敏性腸症候群と診断され、不眠解消のために安定剤を処方されて1年くらいかけて少しずつ症状が良くなりました。今思えば産後うつの状態だったのだと思いますが、心療内科や精神科の受診はしていないので、はっきりと「産後うつ」と診断はされていません。
心療内科や精神科は何となく受診しにくいと思う人も多いですよね。そういう場合は、まずは近くの婦人科や内科に相談してみましょう。そこで改善されなければ、最終的に心療内科などを受診すればいいと思います。
産後は頑張りすぎない生活を意識しよう
周りのサポートがない場合、自分一人だけで頑張ってしまう人も多いと思います。ですが、一人で頑張りすぎると肉体だけでなく、精神的のバランスが崩れて日常生活を送ることも困難になることがあります。一人で頑張りすぎず、自治体や民間のサポートをうまく活用しましょう。