妊娠中は女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンの分泌量が増え、出産、授乳に向けて乳腺が発達し、胸が大きくなります。妊娠中に胸が大きくなる程度や大きさの左右差は個人によってさまざまです。妊娠中に胸が大きくなる程度や、胸の大きさの左右差でお腹の中の赤ちゃんの性別がわかるという噂もあります。妊娠中の胸の大きさと性別の関係についてみていきましょう。

妊娠中に胸がより大きくなったら女の赤ちゃんが産まれる?

お腹の中にいる赤ちゃんの性別についてのジンクスは諸説あり、「お母さんのお腹が前に大きくなったら男の子、全体的に丸みを帯びれば女の子」や、「お母さんの顔つきが妊娠中にきつくなったら男の子、優しくなったら女の子」、「胎動が激しく、お腹をよく蹴るようだったら男の子、おとなしければ女の子」、「妊娠中に高カロリーなものが食べたくなったら男の子、つわりが激しくあまり食べられなかったら女の子」などが、よく聞かれます。

これらのジンクスは昔からの言い伝えのようなもので、男の赤ちゃんや女の赤ちゃんが産まれる妊婦さんにそのような傾向がみられるという程度で、明確な根拠は示されているわけではありません。

妊娠中の胸の大きさと赤ちゃんの性別のジンクス

妊娠中の胸に関する赤ちゃんの性別のジンクスを調べていると、「妊娠中に左の胸が大きくなったら男の赤ちゃん、右の胸が大きくなったら女の赤ちゃん」というジンクスもありました。

私自身、このジンクスは初めて知ったのですが、3人の男の子の妊娠中、確かに3回とも左の胸が大きくなりました。ただし、私は妊娠前から左の胸の方が右の胸より大きかったので、妊娠経過により、左右の胸とも同じように大きくなった結果、もともと大きかった左の胸が大きくなっただけかもしれません。このジンクスの明確な根拠は見当たらなかったので、あくまでもジンクスとして、出産後に振り返ってみて、「そういえば、あのジンクスは当たっていたな。」と楽しむ程度がよいかもしれません。

妊娠中の胸の大きさと性別って関係があるの? photo 1

男の子の赤ちゃんはお母さんの胸の発達を抑える

米国の科学ジャーナリストのJena Pincottによると、妊婦のお腹が前に高く突出していると男の子、横に広がり平らな場合は女の子という昔からの言い伝えよりも正確なおなかの赤ちゃんの性別の予測方法として、「お腹の中の赤ちゃんが女の子の場合、男の子の赤ちゃんよりも、お母さんの胸が妊娠中大きくなる」ことを示しています。男の子の赤ちゃんがお腹にいる妊婦さんの胸が平均6.3㎝大きくなるのに対して、女の子の赤ちゃんがお腹にいる妊婦さんの胸は平均8㎝大きくなると言います。

男の子の赤ちゃんは男性ホルモンのテストステロンをより多く生産し、成長のためにエネルギーをたくさん必要とするので、お母さんの胸の発達を抑えると考えられるとあります。

妊娠中にグッと胸が大きくなった場合には女の子の赤ちゃんかもしれません。しかし、乳腺の発達の仕方には個人差があるので、妊娠中に胸が6.3㎝以下しか大きくならなくても女の子の赤ちゃんの場合もあるし、胸が8㎝以上大きくなっても男の子の赤ちゃんの場合もあります。胸囲が指標となると、妊娠中にどれだけ体重が増えるかにも影響されるので胸の大きさだけで赤ちゃんの性別を判断するのは難しいかもしれません。

胸の大きさと生活習慣

女性ホルモンのエストロゲンは乳腺を発達させて胸を大きくする可能性があり、男性ホルモンのテストステロンは胸の成長を抑える可能性があるとされています。ホルモン分泌のバランスは食事や睡眠などの生活習慣に影響します。

胸を大きくしたいからと、エストロゲンと似た作用を持つイソフラボンが含まれる大豆製品をたくさん食べればいいわけではありません。ホルモンバランスが整うには身体もこころも健康であることが大切です。健康な身体とこころを保つには、規則正しく3食をとり、バランスよく栄養をとることが大切です。バランスのとれた食事にプラス豆腐や豆類と考えましょう。

妊娠中の胸の大きさと性別って関係があるの? photo 2

睡眠も健康を保つためには大切です。睡眠不足になるとホルモンバランスが乱れ、睡眠の質が低下するという悪循環に陥ります。妊娠中はとくにホルモンバランスが変化しやすい時期ですので、バランスのとれた食事と十分な睡眠をとってホルモンバランスを整えるようにしましょう。

胸の大きさは性ホルモンの分泌だけでは決まらない

女性ホルモンのエストロゲンは女性らしい身体のラインを促して乳腺を発達させる役割がありますが、胸の大きさは遺伝や食生活など、色々な要因が関係しており、女性ホルモンの分泌の多さだけが胸の大きさを決めるわけではないという見解もあります。

男性ホルモンのテストステロンや女性ホルモンのエストロゲンが妊娠中の胸の大きさに影響しているようですが、男性ホルモンと女性ホルモンだけで胸の大きさが決まるわけではありません。もともとの胸の大きさや生活習慣、体質など、いろいろな要因が妊娠中の胸の大きさに影響していると考えられます。

産まれてくる赤ちゃんの性別はとっても気になるところですが、胸の大きくなる程度だけで判断せず、妊娠で起こる身体の変化は赤ちゃんが成長していくための大切な過程と捉えてリズムの整った生活を送るように心がけましょう。

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By JENA PINCOTT Link