実は授乳期には乳首の黒ずみやバストの痒みなどのトラブルも起こるのです。
今回はそんなバストトラブルの原因や予防方法についてご紹介します。

乳首の黒ずみ

そもそも乳首に限らずなぜ肌(特にデリケートな部位)が黒ずむのかといえば、メラニン色素が大きく関わっています。

紫外線や物理的な摩擦などによる刺激を受けると、体は皮膚を保護しようとしてメラニンを生成します。
そこで生成されたメラニンが色素沈着を起こし肌が黒ずんでしまうのです。

また、ホルモンが過剰に分泌されることによりメラニン色素が増え肌が黒ずむこともあります。

通常であれば肌のターンオーバーによりメラニンは古い角質などと一緒に排出され、綺麗な肌へ生まれ変わっていきます。
しかし何らかの原因でメラニンが過剰に生成されてしまうと、メラニンを排出しきれず肌に黒ずみが残ってしまうのです。

授乳期おける黒ずみの原因は、授乳による物理的な摩擦とホルモンバランスの乱れと考えられます。

授乳時は何度もブラの着脱をし、赤ちゃんが乳首を口に含むので物理的な摩擦が増えます。
更に授乳期はエストロゲンやプロゲステロンというメラニン色素の生成を促すホルモンが増加するため、乳首が黒ずみやすくなります。

しかもエストロゲンやプロゲステロンは妊娠初期から増え始めるので、出産前から乳首が黒ずみ始める人もいるのです。
そのため妊娠期からバストトップケアを行い、黒ずみ予防をしたほうが良いといえます。

授乳期のおっぱいトラブル!乳首の黒ずみや痒みは予防できる?ケア方法は? image 1

では、一度黒ずんでしまった乳首はずっとそのままなのでしょうか?

安心してください、基本的に授乳期が終わればホルモンの分泌も減りますので、肌のターンオーバーにより乳首の色はゆっくりと元に戻っていきます。
しかし、中には乳首の色が黒ずんだままという人も。

黒ずみの予防やケア方法としては以下の5点が挙げられます。

妊娠出産時のサイズに合わせたブラを着用する

妊娠出産に伴いバストサイズが1〜2カップアップする人が多いです。
適切なサイズのブラを着用しないとバストトップが擦れて黒ずみの原因になってしまいます。

精乳やアロエパックでセルフケア

ヨーグルトの上澄みであるホエーやアロエにはメラニン生成や生成を促す酵素を抑制する働きがあります。
直接塗りこんだり、コットンに染みこませてパックをしましょう。

規則正しい食生活で肌のターンオーバー周期を整える

一般的に肌のターンオーバーは28日周期といわれています。
不規則な生活をしていると肌のターンオーバーが遅くなりどんどん肌の深層に色素が沈着していき、黒ずみを改善するのが難しくなっていきます。

皮膚科で塗り薬を処方してもらう

メラニン生成を抑制する効果のあるハイドロキノンクリームや肌のターンオーバーを促す効果のあるトレチノインクリームを処方してもらえます。
両方とも刺激が強く、肌荒れや紫外線に弱くなるなどの副作用も報告されています。使用の際は専門医とよく相談してください。

乳首用クリームの使用

ビタミンC、トレチノイン酸、ハイドロキノン、ルミキシルペプチドが黒ずみ対策に効果があるといわれています。
乳首はデリケートな部分。炎症を起こすような脱色剤を含むクリームの使用は注意が必要です。様子を見ながら使用するようにしましょう。

授乳期のおっぱいトラブル!乳首の黒ずみや痒みは予防できる?ケア方法は? image 2

痒みによるかぶれ、湿疹

出産後バストの痒みを感じる人は多いはず。痒さのあまりに胸や乳首を掻いてしまうと、傷ができたり黒ずみの原因になってしまいます。
傷から細菌が入り込み急性(感染性)化膿性乳腺炎になってしまうなんてことも。

痒みの主な原因は母乳パッドにあり、母乳パッドの使用によりブラ内が蒸れやすくなってしまう、母乳パッドに擦れてかゆみを感じる、バストが不衛生な状態で常在菌が繁殖してしまうということが考えられます。
これらの原因によりバストがかぶれや湿疹が出る人もいます。

予防やケア方法としては以下の6点が挙げられます。

母乳パッドを小まめに替える

母乳パッドは授乳の度に交換し、菌が繁殖しにくい蒸れない状態にしましょう。

授乳の前後はバストをきれいに拭く

ウェットティッシュできれいに拭き、菌が繁殖しないようにしましょう。

布製の母乳パッドを使用してみる

ママのバストは赤ちゃんのおしり同様デリケートです。ナイロン製の使い捨てパッドが合わない人は、布製のパッドを使用してみましょう。

保湿クリームを使用する

実は妊娠線が出来るのはお腹だけではありません。胸にも妊娠線はできるのです!
バストアップしたことにより伸びた皮膚は乾燥しやすい状態なので、妊娠中からしっかり保湿してかゆみを抑え妊娠線を予防しましょう。

保冷剤でかゆみを抑える

保冷剤を胸に当ててかゆみの炎症を抑えましょう。

病院でかゆみ止めを処方してもらう

かゆみが我慢できないときは病院で薬を処方してもらいましょう。
バストは赤ちゃんが触れ口にする場所なので、市販薬ではなく病院で薬を処方してもらったほうが良いでしょう。

まとめ

バストのトラブルや悩みは恥ずかしくて中々人に相談しにくかったりしますよね。
かといって間違った知識で誤ったセルフケアを行うと、状態が更に悪化する可能性も。
正しい知識で正しいケアを行うようにしましょう。