授乳中に胸が痛い。これってもしかして乳腺炎!?

赤ちゃんとお母さんとの幸せなコミュニケーションの時間になるはずの授乳中に、「乳房にチクチクとした痛みがある」、「ズーンと重だるい感じがする」、「授乳したのに残乳感があってすっきりしない」といった胸の痛みを感じたことはありませんか? 初めのうちは「なんだかいつもと乳房の感じが違うな」という違和感があるだけなのに、放っておくとだんだん乳房の痛みが強くなり、身体のだるさや発熱などの全身症状がみられてくることもあります。今回は、そんな授乳中の胸の痛みから始まる乳腺炎の症状や特徴、原因についてみていきましょう。 授乳時にみられる乳腺炎は2種類ある 乳腺炎は、乳腺に母乳が溜まることや細菌感染によって乳腺の炎症が起こり、乳房に「痛み・腫れ・熱感・赤み・しこり」などの症状がみられる状態です。高熱を伴うこともあります。 乳腺炎には種類があり、母乳の流れが悪くなって乳腺に炎症が起こる「急性うっ滞性乳腺炎」と、急性うっ滞性乳腺炎の状態から細菌に感染して起こる「急性化膿性乳腺炎」があります。急性うっ滞性乳腺炎と急性化膿性乳腺炎のそれぞれの特徴についてみていきましょう。 乳腺炎の初めの状態、急性うっ滞性乳腺炎とは 乳腺からの母乳の流れが悪くなって、濃くドロドロになった母乳が乳管を塞ぎ、母乳が溜まった乳腺が炎症を起こした状態です。乳管がしっかり開ききっていないことや、母乳の飲み残しがあると、母乳が乳腺に溜まって乳腺炎を起こしやすくなります。乳管が開ききっていない初産婦に多いとされますが、経産婦でもみられます。 急性うっ滞性乳腺炎の症状 詰まって母乳がとどまっている乳腺に炎症の症状がみられます。 詰まっている方の乳房にチクチクとした痛みや、ズーンとした重だるい感じがある 授乳中に詰まっている乳房を赤ちゃんに吸われると痛みを感じる 授乳後も残乳感があり、乳房がすっきりしない 詰まっている乳腺の部分の腫れがみられる 詰まっている乳腺の部分が硬くなってしこりがみられる 詰まっている乳腺の部分が赤くなって熱を持っている 乳房がうっ血して、血管が浮いて見える 乳腺炎を放っておくとなる急性化膿性乳腺炎とは 急性うっ滞性乳腺炎の状態が続き、乳頭や乳管の傷から黄色ブドウ球菌や連鎖球菌などの細菌が感染して炎症が起こった状態です。急性うっ滞性乳腺炎よりも乳房の痛みや腫れなどの症状が強く現れ、全身症状もみられます。 急性化膿性乳腺炎の症状 乳房の一部分や全体に強い炎症の症状がみられ、全身症状も出ます。 乳房の一部、または全体が赤くなって腫れる 乳房が熱を持っている 乳房に強い痛みを感じる 乳房が硬くなってしこりがみられる わきの下まで痛みや腫れがみられる 倦怠感や寒気、高熱などの全身症状がみられる 膿が溜まって膿瘍ができる 早めに対処したい乳腺炎。乳腺炎を疑うポイントとは 乳腺炎には以下の6つの原因が考えられます。少しでも心当たりがありませんか? 心あたりはある?乳腺炎の原因6つ…

卒乳時期はいつがいい?方法は?

卒乳に関しては、色々な情報がありますね。 「結局いつがいい時期なのか」「どうやってすすめるものなのか」「そもそも断乳と何が違うのか」など、疑問を持っている方も多いと思います。 卒乳に適している時期や方法についてお話します。 卒乳時期はいつがいいのか 卒乳とは赤ちゃんは自然に母乳を飲まなくなることをいいます。 一方、断乳は親が日を決めて母乳をやめることをいいます。 卒乳は、赤ちゃんが自然に飲まなくなる時期を待つことになり、それが一番良いとされていますので、「生後何ヶ月がいいです」と言うことはできません。 ただ、卒乳して母乳を飲まなくなってもミルクを与える必要がなくなるのは、1歳から1歳半頃と考えられています。 なぜかと言うと、離乳が完了する頃にちょうど合致するからです。 離乳食を良く食べていて健康に問題がない場合は、もうミルクはいらないのです。 でも、それ以前に卒乳をする場合には、離乳食の進み具合や成長発達、排泄状態を見ながら、母乳の代わりにミルクを与える必要があるのです。 卒乳方法 具体的な卒乳方法が示されている情報もありますね。 搾乳間隔が決まっている方法 母乳を飲まなくなったら、◯時間後に搾乳、更に◯時間後に搾乳、◯日後・・・という感じで搾乳する間隔が示された情報もあるようです。 その搾乳間隔で、乳房の張りも痛みも治まるという方は問題ないでしょう。 でも、「その間隔だと乳房が張りすぎるし痛いしどうしようもない」という方もいますし、「そんなに頻繁に搾乳しなくてももう張らないし何も感じない」という方もいらっしゃいます。 このように、乳房の状態を把握しないで搾っていくと、また乳房が反応して母乳を作ってしまったり、乳房が張ってきたりする可能性があります。 基本的に、乳房に刺激(授乳したり搾ったりすること)しすぎると良くないため、どれくらいの間隔で、どの程度(全部搾るまたは少し圧抜きするなど)搾乳する必要があるのかを、助産師に確認してもらいながら行うのが理想です。 医師でも卒乳に詳しい方がいらっしゃいますが、卒乳に関しては医師よりも助産師に相談するほうが良いと思います。 具体的な方法を示してくれるでしょう。 搾乳間隔が決まっていない方法 自分で搾乳できる方には、お電話で様子をお聞きして、アドバイスを差し上げています。 第1段階 私はよく、「授乳回数が1日に1回ほどになって、そのうち飲まなくなったら一度連絡をください」とお伝えしています。 母乳を飲まなくなると、乳房が張ってくる場合が多いのですが、どれくらいまで我慢すれば良いのか、すぐ搾った方が良いのか迷ってしまうと思うからです。 個人差がありますので一概には言えませんが、第1段階は、飲まなくなって1-2日ほど搾乳なしで過ごせればいいですね。 第2段階 母乳を飲まなくなって搾乳しないと、よく3日目頃に乳房の張りが強くなる方がいらっしゃいます。 そのときには、乳房の硬さや痛みによって搾乳の程度をお伝えします。…

2歳で始める無理のない卒乳の進め方

2歳になる子どもは、とても活発に動き回り、食欲もあってたくさんのことができるようになっていますね。 母乳が大好きな子どもいることでしょう。 子どもが2歳だと、「ここまで大きくなったから、そろそろ卒乳しようかな」と考えるお母さん方もいらっしゃると思います。 ここでは、2歳の子どもの卒乳の進め方についてお話します。 2歳という時期 2歳になると、食事の味付けや食材の大きさなどは子どもに合わせていると思いますが、大人のものから取り分けて同じものを食べている子どもも多くなります。 身体活動に関しては走ったり階段を登ったりすることができ、言葉も2語文を話し始め自分の気持ちを少しずつ表出できるようになっています。 ただ、一般的にイヤイヤ期といわれる時期に入り、何でも「いや」と言って、親の言うことをきかないことがあったり、何でも自分でしたいと言ったりするようになっています。 2歳からの卒乳 2歳頃に卒乳するために必要なことは、まず子どもに卒乳することを話すことです。 2歳だと、相手のいうことは大抵はわかっていますので、子どもに母乳をやめることを伝えます。 でも、この時点で子どもはまだよくわかっていないこともあります。 もっと早い時期、例えば1歳から1歳半頃の卒乳との違いは、2歳といえばイヤイヤ期に入っていて、言葉の理解が進んである程度自分で気持ちを表現することもできるようになっているため、卒乳を理由にイヤイヤの状態が激しくなってくることもあります。 また、母乳を飲めないことに対して、自分の意思を示すことがあるかもしれません。 その多くは、「イヤだ」だと思いますが。 このため、2歳からの卒乳は、もっと早い時期の卒乳よりもスムーズに進まないこともが考えられます。 2歳からの卒乳の方法 2歳からの具体的な卒乳の方法は、授乳回数を減らしていくことから始めます。 授乳回数を減らす 1日に何回くらい母乳を与えているかにもよりますが、母乳を与える回数をだんだん減らしていきましょう。 2-3日かけて1回ずつ減らしてみるのです。 これは母乳回数が複数回ある場合、いきなりゼロにすること(断乳)は難しいからです。 また、いきなり母乳をやめて欲しがった場合、赤ちゃんのときのようにあやしても母乳がほしい気持ちはおさまらず、激しく「母乳が欲しい」と抵抗するかもしれません。 少しずつ母乳の回数を減らしてみて、好きな遊びや外に出かけるなど工夫してみましょう。 授乳回数が1日に1回になったところで、「あと◯回寝たら」などカレンダーも活用して、目安を話しておくといいですね。 卒乳に関する絵本や自分で絵を書いて、できるだけわかりやすく説明してあげても良いと思います。 最後の1回をなくす いよいよ母乳を与えるのが最後の日、どのようにしたらいいのでしょうか。 これは正解というものはありません。 ただ、計画的に卒乳していますので、子どもにとって最後の1回は残しておいてほしいものかもしれませんね。…

卒乳する時期の赤ちゃんの平均年齢は?

卒乳は、皆さん興味深いテーマですね。 「いつ卒乳するものなのか」「もう1歳だけどまだ母乳をあげたい」「虫歯も心配」など、様々なことが気になりますね。 ここでは、卒乳の時期や平均的な赤ちゃんの年齢、卒乳の考え方、長く母乳を与えることへの影響などについてお話しましょう。 卒乳とは 「卒乳」とは、赤ちゃんが自然に母乳を欲しがらなくなって、母乳を飲まなくなることを言います。 「断乳」は、お母さんが母乳を与えるのをやめたいと思って、日を決めて母乳を飲ませるのをやめることです。 日本の考え方 日本では、2002年に母子健康手帳から「断乳」という言葉が消えました。 1歳以上でも母乳をやめる必要はないという流れになっています。 今では、1歳児健診でも「断乳」の指導があまりされなくなっています。 赤ちゃんが母乳を欲しがるようであれば与え、無理にやめなくてもよいという風潮になっているのです。 WHOの考え方 WHO(世界保健機関)では、赤ちゃんには生後半年は母乳かミルクだけを与え、2歳まで母乳を継続しましょうと声明を出しています。 2歳以上でも母乳を欲しがるようなら与えても構わないとしています。 この背景には、開発途上国の状況が加味されているようです。 多くの開発途上国では、安全な水が手に入りにくくミルクが高価であるという可能性が高く、母乳を与える方が良い場合があります。 でも、安全な水があってミルクもそれほど高価ではなく、栄養価の高い食べものが手に入る日本では、「2歳以上母乳を与えなければならない」というわけではありません。 生後半年は、母乳かミルクだけを与えるということは優先したいところです。 卒乳する時期はどうやって決める? 卒乳や断乳の時期は、お母さんと赤ちゃんのタイミングが合うときにやめていくのが一番自然な方法です。 ですが、みんなができて、みんなに合っている方法ではないかもしれませんね。 母乳をやめようと思う状況は色々とあります。 「自分(母親)が病気をした時をきっかけにやめようと思った」「仕事を再開するから」「次の子どもがほしいから」など、個人によって様々な理由がありますね。 そんな理由があるときには、お母さんが卒乳の時期を決めても大丈夫です。 生後半年を過ぎると離乳食が始まり、徐々に食事から栄養を摂ることができるようになります。 食事をある程度食べるようになると、「母乳を与えることは赤ちゃんの情緒的な栄養になると聞いたし大丈夫かな」と心配になるお母さんもいるかもしれません。 でも、安心してください。 赤ちゃんにリラックスを与えたり優しさや愛しているということを伝えたりできるのは、母乳だけでありません。 もちろん、母乳を与えることはこれらを赤ちゃんにわかりやすく伝えることができる行為です。 でも、抱っこしたり話しかけたり、日々の生活の中のたくさんの場面で赤ちゃんへの心の栄養を与えることができます。…

妊娠時の胸の張りの症状で、脇まで痛くなることってある?

妊娠時にみられる症状として胸の張りがありますが、脇が痛いという症状がみられる人もいます。私も妊娠初期の胸の張りの症状で、脇まで痛くなった一人です。胸が張るというよりは右の胸の外側から脇にかけて痛みがあり、手を挙げることさえも痛かったことを覚えています。脇が痛いのは右の胸だけで、左の胸は胸の張りも脇の痛みもありませんでした。妊娠初期にみられる脇の痛みにはどのような場合があるのかをみていきましょう。 妊娠時にみられる脇の痛み 妊娠時にみられる脇の痛みの原因として考えられるのは次の5つです。 乳腺組織が刺激を受ける 乳房は主に乳腺と脂肪組織からできています。乳腺が乳房のどれくらいを占めているか(乳腺密度)は人によって異なります。また、加齢とともに、乳腺密度は減少し、脂肪組織が多くなります。乳腺組織は人によっては脇の下まである人もいるため、妊娠時に女性ホルモンの分泌の変動によって脇の下の乳腺組織が刺激を受けて、脇まで痛くなることもあります。胸の張りの症状は両方の胸に出ることもあれば、片方の胸にのみ出ることもあるので、両脇に痛みが出る人もいれば、片方の脇のみに痛みが出る人もいます。 女性ホルモンの影響によって乳腺組織が刺激され胸が張り、脇が痛いという症状は女性ホルモンの分泌の変動が起こる生理前にもみられます。 副乳 通常の乳房の位置ではなく、生まれつき、脇の下に退化するはずの乳腺組織が残っている人がいます。乳頭が残っている場合もあれば、乳腺組織のふくらみが残っている場合もあります。また、左右の脇に両側ある方もいれば、左右どちらかの片側のみにある方もいます。1) 私が出産時に同じ病室だった方で、妊娠すると副乳が張って脇が痛いと訴えておられる方がいらっしゃいました。一人目、二人目とも副乳が張るという症状があったそうです。その方は片側にだけ副乳があるとおっしゃっていました。副乳が張って痛むときには看護師さんからアイスノンを受け取り、張って痛む部分を冷やされていました。 リンパ節の腫れ 風邪や病気で身体に炎症が起こっているときにはリンパ節が腫れることがあります。脇の下にはリンパ節があるので、体調が悪い、熱がある、脇のリンパ節が腫れて痛い、脇が熱を持っているなどの症状がある時には身体が炎症を起こしているサインですので、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。 乳がん 乳がんが乳房の近くにある脇の下のリンパ節へ転移した場合には脇の下の痛みやしこり、腕のしびれなどがみられることがあります。乳房にはしこりがみられないのに脇の下にリンパ節が腫れてわかる乳がんもある2)ので、心配な脇の痛みや腫れの症状がある場合にはかかりつけの産婦人科や乳腺外科を受診しましょう。 乳腺症 主に女性ホルモンの分泌の変動の刺激を受けて、乳腺組織に起こる生理的な変化を乳腺症といいます。胸の張りや胸・脇の痛みなどの症状がみられます。 生理前や妊娠時にみられる乳腺の変化は、乳腺全体に均一に起こって、ホルモンの変動が治まれば元通りに戻るということはなく、ある一部分だけに強く変化が起こることや、元に戻りきらないで変化が残ったままとなる場合もあります。女性のほとんどは乳腺組織の変化がみられると言われており、3)乳腺組織の変化が大きければしこりや痛みなどとして症状が現れることもあります。 妊娠時に脇の痛みがみられたら 妊娠時には女性ホルモンの変動によってさまざまな変化が身体に起こります。脇の痛みが妊娠による生理的な変化であれば痛みは一時的なもので治まります。しかし、常に脇が痛い、腫れや痛みが強くて日常生活に支障をきたす、しこりが触れる、体調が悪い、発熱などの症状が伴う場合にはかかりつけの産婦人科を受診し、診断を受けて適切な治療を行いましょう。 乳がんの自己検診 妊娠時に脇の痛みがみられたときに心配になるのが乳がんではないかということだと思います。乳がんでは自覚症状で痛みがみられる時もありますが、自分で乳がんに気付くきっかけとなるのはしこりの症状であることが言われています。4) 鏡の前で腕を上げ、胸の形や左右差に変化がないかを確認する、指で円を描くように胸を触ってしこりがないかをチェックする、仰向けで脇から内側にかけて指でなぞってしこりがないかをチェックすることを日頃から行い、いつもと違う変化に早く気づけるようになることが大切です。 1)城本クリニック 副乳 Link 2)玉川病院 乳腺外科 頻度の高い主訴 Link 3)医療法人社団 響 中澤プレスセンタークリニック Link 4)JA静岡厚生連 ”身近な”乳がんのはなし〜乳がん検診とセルフチェックのすすめ〜 Link for…

卒乳方法と乳房のケア

卒乳の方法は、部分卒乳(夜だけあるいは昼間だけ卒乳すること)、計画的な卒乳、自然な卒乳など様々な方法があり、乳房のケアも違ってきます。 ここでは、卒乳の色々な形とそのケアについてお話します。 卒乳と断乳の違い まず、卒乳と断乳という言葉から説明しますと、「卒乳」は、赤ちゃんが自然に母乳を欲しがらなくなり、母乳を飲まなくなることを言います。 母乳だけでなく、哺乳瓶で飲むミルクも含まれることがあります。 「断乳」は、お母さんが母乳を与えるのをやめようと思い、日を決めて母乳を飲ませるのをやめることを言います。 断乳でも哺乳瓶で飲むミルクも含まれることがあります。 授乳回数が減ってきて、ある日から(お母さんの意思で)授乳をしないという「断乳」も母乳を卒業するという意味で「卒乳」と言われていることがあります。 卒乳の方法 卒乳は色々な方法がありますので、一つずつご紹介しましょう。 自然な卒乳 自然な卒乳とは、何も計画せずに赤ちゃんが自然に飲まなくなるまで待つ方法です。 母乳を飲んでいる期間が長期に渡ることがありますが、赤ちゃんに一番負担がない方法です。 これ以外は、厳密な意味で卒乳とは言えないかもしれません。 部分的な卒乳 部分的な卒乳とは、「夜間だけ」または「保育園に行っている時間帯だけ」というように、ある時間帯に限って卒乳するという方法です。 まず夜や昼間だけ卒乳して、徐々に卒乳の準備を整えるというやり方があります。 計画的な卒乳 計画的な卒乳とは、母乳を与える回数を計画的に少しずつ減らしていき、最後の日はいつにするかを決めて、それ以降は母乳を与えないようにする卒乳の方法をいいます。 1日の授乳回数が減らしていくので、赤ちゃんの気を他のことにそらして卒乳に向けていきます。 赤ちゃんの意向に沿っていないという点では、計画的卒乳は「断乳」の範囲に入るのかもしれませんね。 卒乳のときの乳房のケア 卒乳というと、何かと乳房のケアをしなければならないのかなと不安に思う方がいらっしゃるかもしれませんね。 特にトラブルがなければ特別なケアは不要です。 どんなケアがあるかご説明しましょう。 自然卒乳 自然卒乳の場合の乳房のケアをお伝えします。 搾乳 自然卒乳の場合は、赤ちゃんが自然に飲まなくなるので、自然に母乳を飲む回数が減ってくることが多いです。 赤ちゃんが母乳を飲まなくなった後は、乳房の張りがなければ何もせずに様子を見てください。…

授乳期の乳腺炎!原因やケア、予防方法は?

乳腺炎とは、乳房内の母乳の通り道である乳腺に炎症が起き、バスト全体が固く腫れたり、しこりや痛みを感じたり、発熱する症状です。 授乳期に起こりうる乳腺炎としては主に、急性うっ滞性乳腺炎と急性化膿性乳腺炎という2種類があります。 急性うっ滞性乳腺炎とは 乳汁のうっ滞(停滞)で乳管がつまることで起きる症状を急性うっ滞性乳腺炎といいます。 原因としては、ママの乳管が十分に開いていない、赤ちゃんの哺乳力が弱い、授乳回数が少ない、授乳間隔が空き過ぎているなどが挙げられます。 つまり、赤ちゃんが飲む量以上にママが母乳を作り出してしまっている状況ということです。 ケアの方法としては、以下の7つが挙げられます。 妊娠出産時のサイズに合わせたブラを着用する 妊娠出産に伴いバストサイズが1〜2カップアップする人が多いです。 適切なサイズのブラを着用しないと物理的にバストが押さえつけられてしまい、母乳がうっ滞する原因になってしまいます。 哺乳瓶に搾乳しておく 赤ちゃんにたくさん飲でくれればいいのですが、あまり量を必要としない赤ちゃんもいますし、断乳・卒乳の時期には授乳量を減らしていかなければなりません。 そんな時は哺乳瓶に搾乳しておくと良いでしょう。 冷凍で1週間、冷蔵で1日程度は鮮度が持ちますので、搾乳した母乳を使って旦那さんに授乳をお願いすることもできますね。 バストを冷やす 保冷剤を張って炎症を抑えることができます。 バストマッサージで乳管をほぐす 片方の胸を一方の手で下から持ち上げるようにし、もう一方の手を正面から包み込むようにして当て上下左右に揺らします。 それから乳輪を5本指で摘むようにして押して引く動作を繰り返し、乳首を5本指で揉みます。 マッサージの仕方を教えてくれる産院が多いので、そこで覚えるのも良いでしょう。 なお、触れないほど張って痛いときは、まず冷えピタなどで冷やしてからマッサージするようにしましょう。 食事の内容を見直す 数年前まで高カロリーな物や油っこい物を食べると乳管がつまりやすくなるといわれていました。 しかし現在は日本助産師会などでもそれらの食べ物と乳管閉塞の関連性を示す根拠はないとされています。 食事制限をするというよりも、バランスの良い食事を心がけるようにしましょう。 病院で薬を処方してもらう 炎症で痛む場合は鎮痛剤を処方してもらえます。 薬の種類によっては母乳を通じて赤ちゃんにも影響が出てしまうものもありますので、市販薬ではなく病院で処方してもらった薬を服用してください。 漢方やハーブを飲む 漢方では、熱を冷まし炎症を抑えてくれる働きをする葛根湯(かっこんとう)がおすすめです。…

生後10ヶ月で卒乳した!栄養は足りてる?

赤ちゃんが生後10ヶ月頃だと、まだ卒乳についてはあまり考えていない方も多いことでしょう。 でも、反対に生後10ヶ月で赤ちゃんが自然卒乳したという方もいらっしゃって、とても戸惑ってしまったということもお聞きしま&す。 1歳前に自然に卒乳する赤ちゃんの栄養は、どのように考えればいいのでしょうか。 離乳食だけでまかなえるものなのかどうか心配になりますね。 生後10ヶ月で卒乳した場合、ミルクを与えるべきかどうか、離乳食の与え方など、赤ちゃんの栄養についてお話します。 平均的な離乳食の進み具合 生後10ヶ月頃には、離乳食がスムーズに進んでいると1日3回食になっていることが多いと思います。 この頃は、歯茎でつぶせるくらいの硬さのものが食べられるようになっています。 前歯で噛み切って、奥歯でつぶせるようにようになり、大人と同じような口と歯の動きをする練習の時期です。 ミルクや母乳も食事と授乳時間に合わせて、欲しがるだけ与えている頃です。 生後10ヶ月の離乳食の栄養の割合 一般的に、離乳が完了するのが1歳から1歳半と言われています。 下の表にまとめたように、生後9?11ヶ月の赤ちゃんでは、1日の食事回数は3回になっています。 3回食になったら、栄養の60%ほどは離乳食から摂れるようになっているのが理想的です。 月齢 1日の食事の回数 食事の割合 母乳・ミルクの割合 5-6ヶ月 1回 20% 80% 7-8ヶ月 2回 40% 60% 9-11ヶ月 3回 60% 40%…

乳首の傷が痛むときはミルクにしてもいいんですよ

ぐびぐびとおっぱいに吸い付く我が子は本当に愛らしい。泣きじゃくったり、げっぷをさせてあげたり、最初の3ヶ月は目が離せないほど大変だったけど、今となってはその全てが可愛いらしく感じます。ようやく歯が出てきたころ、事件が起きました。「痛い!」赤ちゃんが私の乳首を噛んだのです! 乳首が傷つく2つの原因 赤ちゃんは生後10ヶ月くらいになると上の歯と下の歯が生えてきます。この時期から赤ちゃんがママの乳首を噛んで傷つけてしまうことがあります。赤ちゃんには悪い気はないのはわかりますが、授乳中もシャワーを浴びるときも、ひどいときには空気に触れるだけでママは乳首の傷の痛みに泣きそうになってしまいます。 可愛い我が子がしたことだからといって、痛みに耐えながら授乳を続けているママもいます。しかし、根本的な原因を解決して、ママも赤ちゃんもストレスなく授乳していくことが大切です。 おっぱいの吸わせ方が間違っている http://fumidasu-ippo.seesaa.net/、おっぱいの耳寄り情報_No.2 赤ちゃんは当然のことながら、正しいおっぱいの吸い方を知りません。本能的に吸い付いています。画像のように浅く吸い付いている状態だと、乳首のみに吸い付いており、赤ちゃんの歯や吸い付きが乳首に集中してしまい、乳首は傷ついてしまいます。 おっぱいの正しい吸わせ方はあひる口で吸わせることです。赤ちゃんのお口は小さいため上手く吸い付きにくいですが、乳首のみではなく、乳輪まで深く吸わせてあげることがポイントです。 おっぱいをおしゃぷり代わりにしている 母乳を飲んでいるように見えても、赤ちゃんはおっぱいを加えながら遊んでいることがあります。遊び飲みといわれるこの赤ちゃんの行動は、授乳時間があまりに長かったり、授乳に集中してないときは遊び飲みをしているかもしれません。 このときに乳首を噛んでいるようなら、きちんとしたしつけが必要です。乳首を噛む痛さから、「キャー」と高い声をママが出すと、赤ちゃんはママが喜んでいると勘違いします。乳首を噛んだときは、すぐにおっぱいから離したり、低い声で叱ることが大切です。 乳首の傷が痛むときは無理をしなくてもいい ママの乳首がこれ以上傷つくことがないように、赤ちゃんが乳首を噛む原因を追求して、改善していきましょう。でも、今まさに乳首に傷があるとなると、歯を食いしばりながら行う授乳は本当に辛いものですよね。可愛い我が子のために我慢するのも愛情ですが、赤ちゃんもママに無理してほしいとは思っていません。 乳首の傷が痛いときはミルクを飲ませる 日本にはなぜか、母乳神話というものが存在します。ミルクはだめだと、母親としてなっていない、だと。しかし、それは偏った考えです。ママと子の愛情はそんなもので引き裂かれるものではありません。 赤ちゃんはママが大好きです。ママのいろんな表情や態度を赤ちゃんは感じ取っています。ママの辛い顔は赤ちゃんも見たくありません。 ママの笑顔がより多く見せられるのなら、乳首の傷が痛むときは思い切ってミルクにするべきです。 乳頭保護器を使う 乳頭保護器とはママのおっぱいを保護しながら授乳できるシリコン製のニップルのようなものです。直に乳首を吸ってもらうほうが乳腺が開き母乳の出も良くなりますが、乳頭保護器の場合は刺激が弱いため母乳が増えない方もいるそうです。乳頭保護器を使用する場合は母乳を出すためのマッサージを並行して行うといいでしょう。 乳首の傷に効く薬 乳首の傷が痛むときはミルクや乳頭保護器に頼ることも大切です。できれば、早く乳首の傷を直して、正しいおっぱいの吸わせ方を覚えてもらい、授乳してきたいですよね。乳首の傷に効く薬が市販で売られています。 ランシノー ランシノーは羊の油からできています。これを傷口に塗り、ラップで傷口を覆います。ラップで覆うことで浸透性と保湿性を高めながら効いていくので翌日は改善していることもあります。病院で処方される軟膏やワセリン、同じく動物の油かなる馬油なども効果は期待できますが、ランシノーのほうが優れているようです。お肌に合わないこともありますので、まずは少量から試して見てください。 母乳のみで育てるほうが少数派という事実 赤ちゃんへの授乳はママと赤ちゃんの最大のスキンシップです。自分の身体から出る母乳で赤ちゃんを育て上げることは素晴らしいことです。しかし、母乳育児に固執することはありません。母乳神話を意識する方もいますが、事実、昔から完全母乳育児の方のほうが少ないのです。 生後三ヶ月の乳児に対する栄養方法 年代 母乳栄養 混合栄養 人工栄養…

妊娠中に胸のしこり!しこりが痛いときに考えられることとは

妊娠中は妊娠に関するトラブルしか起こらないと思っていませんか?妊娠中でも胸にしこりができることはあるのです。 しこりの原因は妊娠による乳腺の腫れや、乳房のしこりの症状で一番多くみられる乳腺症、良性の腫瘍、乳がんなど、さまざまです。原因によっては一刻も早く適切な治療を開始しなければならない場合もあります。 妊娠中の胸のしこりが痛いときに考えられることについてみていきましょう。 妊娠中にも胸のしこりってできるの? 妊娠中にも胸にしこりができることはあります。胸のしこりとは、乳房の組織である乳腺に、触ったときに硬く触れるものができることです。 胸のしこりは約80〜90%が良性1)のものと言われていますが、妊娠中に乳がんが見つかる例も決して少なくはありません。良性のしこりは触ると動き、弾力があるのが特徴です。 乳がんのしこりは触っても動かず、硬いのが特徴です。妊娠中でも超音波エコーなどの検査を受けることはできますので、気になるしこりを見つけたら自己判断はせずに、かかりつけの産婦人科か乳腺外科に相談しましょう。 妊娠中に胸のしこりがみられ、痛みがある場合に考えられること 妊娠中に胸にしこりがみられ、痛みもあるときに考えられることはどんなことでしょうか。胸のしこりがみられる症状や病気についてみていきましょう。 乳がん 乳がんは胸にしこりが触れ、乳房のひきつれや乳頭、乳輪部分のただれや湿疹、乳頭からの分泌物がみられます。リンパ節に転移した場合にはわきの下にしこりができることもあります。炎症性乳がんでは乳房が赤くなり、熱を帯びて痛みが出ることもあります。2) 乳腺症 乳腺症は女性ホルモンのアンバランスによって起こる生理現象であり、病気ではありません。胸のしこりや乳頭からの分泌物、乳房痛がみられます。 妊娠による乳腺の腫れ 妊娠すると女性ホルモンのバランスが大きく変動し、乳腺の腫れがみられることがあります。その腫れがしこりとなって触れ、押すと痛みが出ることがあります。 乳腺炎 乳腺に母乳が溜まったり、感染したりすることで乳腺に炎症が起こる乳腺炎は授乳期に起こることが多いですが、まれに妊娠中に起こることもあります。母乳が詰まって滞っている部分がしこりとして触れ、ズキズキとした痛みや熱感、腫れもみられます。 副乳 妊娠中に脇の下にしこりができて痛いことがあります。生まれつき、退化した乳房(副乳)が残っている人がいて、妊娠中のホルモンの変化によって副乳が腫れて痛みを生じることがあります。授乳期が終わればしこりや痛みは自然になくなります。 乳房の腫瘍 一般的には痛みは出ることは少ないとされていますが、まれに痛みがみられることもあります。 乳腺繊維腺腫 乳腺にできる良性の腫瘍の代表です。胸にしこりが触れることで発見されることが多く、しこりは弾力のあるものから硬いものまであります。しこりが急激に大きくなって乳房の大半を占める大きさまでなることや、まれに乳がんの場合のこともありますので、画像診断のみではなく細胞診も受けると安心です。良性であってもしばらくは経過観察が必要となります。3) 葉状腫瘍 胸にしこりが触れることで発見されることが多く、良性、悪性、境界型があります。急激に大きくなる場合が多く、再発を繰り返すと悪性になるリスクが高くなるため、手術で取り除きます。3),4) 脂肪壊死 乳房を強く打った数か月後に硬いしこりや乳房の凹みがみられます。3) 妊娠中に胸のしこりと痛みがみられたら 妊娠中にみられる胸のしこりについてみてきましたが、胸のしこりといっても色々な原因やしこりの種類があります。 私は妊娠中に、しこりのように胸が全体的に張って硬くなり、胸が張ることによって痛みが出ることを体験しました。胸が全体的に硬くなって、時期によって乳房の張りや硬さも変動していたため、妊娠による胸の張りという考えしかなく、乳房の腫瘍や乳がんといった病気を疑いもしませんでした。そもそも、妊娠中に乳がんになるという考えすらありませんでした。…