胸にしこり?!授乳期の胸のしこりの原因と対処方法
授乳期間中に胸のしこりが気になる人は多いものです。 産後は、胎盤が排出されると共にホルモンの分泌がガラリと変わります。 妊娠中には、抑制されていた母乳に関するホルモンが出始めるのです。 母乳に関するホルモンは、乳頭の刺激(赤ちゃんが飲むこと)でより分泌が促進されるという特徴があります。 それに伴って、乳房が変化するのです。 個人差があって、あまり変化を感じない方もいらっしゃいますが、ここでは、産後に起こりうる胸のしこりについて、私が経験したケースのお話も含めて、原因と対処方法を説明していきます。 しこりの原因 しこりの原因は様々なものがあります。 乳腺の発達 妊娠中から、出産後に向けて乳腺は発達していきます。 妊娠中や産後に、乳房が大きくなっていると感じる人もいますね。 大きさが変わらなくても、乳房の中では、赤ちゃんを育てるための乳腺の発達は進んでいますので安心してくださいね。 乳腺が発達して産後には母乳を作り始めるため、乳房にしこりのようなものを感じることがあります。 特に外側や下の方です。 特に痛みがないことが多く、触ると「こんなのあったかな」という程度です。 妊娠中にも気になるという方がいらっしゃいますが、ほとんどがこの乳腺の発達の生理的な範囲内のことが多いです。 母乳のうっ積状態 産後3日前後に、最初の乳房の張りを感じることも多いのですが、そのときにしこりのような感触に戸惑う方もいらっしゃいます。 この頃の乳房は、母乳を作るための仕事をしています。 乳房の中には、乳腺細胞という細胞があります。 血管のすぐ近くにあるこの細胞が、血液中のタンパク質や白血球などの母乳に必要な成分を細胞内に取り込んでいるのです。 さらに、乳腺細胞が作る乳脂肪などの成分を加えて母乳を作ります。 これらの変化が起こっているときに、乳房が張り始めることが多いですね。 同時にしこりのような感触に驚く方もいらっしゃいますが、これは生理的な範囲で起こります。 赤ちゃんに授乳していると徐々にうっ積状態は改善されていきます。 私が担当した患者さんの例 産後3日前後に、母乳のうっ積状態を経験する方が多いですね。 朝起きて鏡を見ると胸の血管が浮いていて、乳房が温かく少し張っているなと感じたと思ったら、午後からみるみるうちにうっ積状態になり、乳房が硬く痛みも出てくることがあるのです。 この頃の多くは、乳口からは数本母乳がにじんでいる程度で、たくさんの母乳は出ないことが多いのです。 初産婦さんだと、初めての経験で自分の乳房の変化にびっくりされる方が多くいらっしゃいますね。…